土星が教える人生の試練
人間、生きていれば、誰にでもその人なりの試練が訪れるものです。
幼い頃に両親が離婚し、家族と離れて暮らすことになったり、仕事がなかなか定まらず転職を繰り返したり、思いがけない事故や病気を経験したり。結婚や離婚など、人によってその形はさまざまですが、人生の中で一度も試練を経験しない人は、きっといないでしょう。
インド占星術では、こうした人生の流れを、ホロスコープ(出生図)とダシャー(人生の流れ)などから読み解いていきます。
「いつ頃、どんな出来事が起こりやすいのか」
その時期を知ることで、これから訪れるかもしれない出来事に、少しずつ心の準備をしておくことができます。
インド占星術の中でも、よく知られているものの一つに「サディサティ」があります。
サディサティとは、月と土星の位置関係から見る、人生の大きな転換期の一つです。
一般的には、土星が月から見て第12室、第1室、第2室を通過する期間を指し、土星が一つの星座を通過する約2年半を3つの星座にわたって見るため、全体でおよそ7年半続くとされます。
なぜ、月と土星が関係しているのでしょうか。
そこには、土星神にまつわる神話があります。
土星は月との間に複雑な関係を持つ存在として描かれ、その神話が、土星と月の関係を読む背景の一つになっています。そのため、土星が月に近づく時期は、人生における試練や重圧、内面的な変化が起こりやすい時期として考えられてきました。
ただし、サディサティを「悪いことばかりが起こる7年半」と考える必要はありません。
確かに、思うように物事が進まなかったり、責任が増えたり、精神的に重く感じる出来事が起こったりすることがあります。
けれど、それまでの生き方を見直し、本当に必要なものと、そうでないものを整理する時期になることもあります。
長い人生の中では、立ち止まって自分自身を見つめ直す時間も必要です。
サディサティは、ただ耐えるだけの期間ではなく、自分自身を成長させ、これからの人生をより良い方向へ整えていくための時間と捉えることもできるのではないでしょうか。
では、自分のサディサティはいつ訪れるのでしょうか。
まずは、ご自身のホロスコープで月がどの星座に位置しているのかを確認する必要があります。そして、現在の土星がどの星座を運行しているのかを見ることで、サディサティの時期を知ることができます。
約7年半という長い期間を、ただ「怖い時期」と考えて過ごすのか、それとも「人生を見つめ直す大切な時間」と捉えるのか。
その過ごし方によって、同じ運命の流れの中でも、その後の人生は変わっていくのかもしれません。
未来を恐れるためではなく、未来に備え、自分らしく生きるために。
インド占星術を、自分自身の人生を知るための一つの道しるべとして、ぜひ役立てていただければと思います。

