サイキック能力の強い人とは?
インド占星術においては、サイキックな能力の発揮をできる人のホロスコープとして、最も重要視する星は、わたくし個人としてはラーフだと思っています。
ラーフは、凶星としての位置づけがありますが、その凶の象意も、使い方によっては、吉に転じることがあります。
スピリチュアルな世界において、霊感だのサイキックな能力だの良く巷を賑わすワードがありますが、そのような能力が本当にある人は、ホロスコープのラーフがどのようなポジションにあるかどうかで分かることでしょう。
ですから「自称霊能者」は、わたくし個人としては、その方のホロスコープを見ない限り、分からないと思っております。人間いくらでも嘘はつけてしまうものでもあります。
さて、なぜラーフがサイキックな能力が強いか否かを表しているのかと申しますと、先ずはラーフがどのような象意のある星であるかということを理解することから始まります。
ラーフという星はそもそも実在する星ではありません。ここは、インド占星術の基礎中の基礎の部分でもありますが、ラーフと、もう一つの実在しない星であるケートゥは、太陽と月の交点がラーフとケートゥとされています。
この2つの実在しない星は常に1対のごとく、反対側の部屋に存在し合っています。ですから、必ず7番目のアスペクトをお互いに受けます。
そして、このラーフとケートゥは、別名「ドラゴンヘッド(ラーフ)」「ドラゴンテール(ケートゥ)」と呼ばれています。
ラーフとケートゥの誕生神話は、インドの神話から来ています。
ラーフとケートゥの誕生神話は、インド神話の中でも特に有名な物語の一つです。この物語は、サムドラ・マンタナ(海の攪拌)として知られる出来事に関連しています。神々(デーヴァ)と悪魔(アスラ)は、不老不死の霊薬であるアムリタを得るために協力して乳海を攪拌しました。彼らは巨大な蛇ヴァースキを使って山を攪拌棒として使用し、海を攪拌しました。
最終的に、アムリタが現れました。アムリタが現れると、神々はアスラたちにアムリタを飲ませないように策略を練りました。しかし、アスラの一人であるスヴァルバーヌは、神々に変装してアムリタを飲もうとしました。これに気づいた太陽神スーリヤと月神チャンドラは、ヴィシュヌ神に知らせました。
ヴィシュヌ神は即座にスヴァルバーヌの頭を切り落としましたが、彼はすでにアムリタを飲んでいたため、不死となりました。スヴァルバーヌの頭はラーフとなり、胴体はケートゥとなりました。ラーフとケートゥは、太陽と月に対して復讐心を抱き、日食や月食を引き起こす存在として描かれています。
ラーフとケートゥの誕生神話としては、上記の内容ですが、ラーフは「頭」のみの象意です。「頭」は人間で言うといわゆる「脳」であり、さらに突き詰めて考えると「欲」の象意でもあります。
ですから、「欲」のままに、さらに「賢い頭脳」を使って、自己利益のために貪欲にその能力を発揮します。
また足がないので、ある意味それは「化け物」でもあります。ですから、「化け物のような驚異的な能力を発揮する」という象意があるわけです。
さて、皆様のラーフの状態はどのようになっているでしょうか?
ただし、サイキックな能力が備わっているか否かは、ラーフだけではなく、その他の星の状態やどのハウスにラーフが在住しているのかにもよります。
必要な方は、ぜひ当方のインド占星術をご利用くださいませ。