自分らしさって?
よく「自分らしさを大切に」とか「自分らしく生きましょう」という言葉を耳にしますが、そもそも「自分らしさ」とは何でしょうか?そして、自分で「自分らしさとはこうである」と言える人は、どれだけいるのでしょうか?
自分らしさとか、自分とはこうであるということを、しっかり認識できている人は、実はそんなにいないのではないかと思います。
もっと突っ込んで言えば、「自分に気づいている」「自分を知っていなければ」、自分らしさを語ることは不可能でしょう。
ですから、巷の心理学コラムや人気の心理カウンセラーなどが「自分らしさを出しましょう」とか言っていても、「じゃあどうやって自分らしさを見つければ良いの?」と思われる方が多いのではないでしょうか。
多くの人は「自分らしさ」を探し求め、迷い、「これは違う」と試行錯誤し続けることで人生の大半を終えてしまうのではないかとさえ思います。
では、どうやって自分らしさに気づく、あるいは見つけることができるのでしょうか?
その方法の一つとしては、他者の言葉です。人から自分のことを言われたときに、他者から見た自分に気づくことができるはずです。
例えば「その色似合うね。」と友人から言われたとしましょう。自分では気づかなかった思わぬ自分に気づくことができます。それは表裏一体で、ネガティブなことでも然りです。
自分に気づくことは他者を知ることでもあります。ですから、他者は自分の鏡と言われるのです。これが「我と汝」です。自分自身を他者に投影していることもあるのです。
逆もあります。私たちは日常茶飯事に他者に自分自身を投影しているのです。このことが上手く理解できていなかったり、分からずに行うと、誤った認識で物事を捉えてしまいます。
そして、誤解を招きトラブルのもとに発展してしまいます。
したがって、自分に気づくことは、他者の自分に向かって放つ言葉や印象などに気を付けて観察すると良いでしょう。
そうすることを繰り返していくうちに、「自分とは」「自分らしさ」が見えてくるはずです。
「我と汝」を常に意識しましょう。