トラウマからの回復の鍵
「トラウマ」と聴くと、何か大きな事故やトラブル、死にそうな目に遭った等、非日常的な出来事に遭遇することのことを言うのではないかと思われることが多いですが、プチトラウマならに日常茶飯事の如く、日々の生活の中で起きているものです。
プチトラウマとはどのようなことを指しているでしょうか。例えば、学校で先生にひどく叱責をされた、虐められた、あるいは上司からパワハラをされた、あるいはセクハラをされた等はプチトラウマに該当すると考えられます。
その出来事に遭遇したときに、呼吸が浅くなったり、冷や汗をかいたり、動悸やめまいが起きるなどの症状が出てきた場合には、プチトラウマを起こしている可能性が高いです。
私たちの周囲にいる人の中には、プチトラウマを抱えていて、でも人に言えなかったり、相談できないという人が必ずいるはずです。
一生懸命症状が出ないように隠している方もいらっしゃることでしょう。言いづらい、言えないという環境の中で、必死にその中で適応しようすることは、本当につらいものです。
パニック障害などもそうですが、その症状を抑えようとしたりすると、余計に苦しくつらくなることも多々あります。
それでは、どうしたら良いのかということですが、まずはその症状を「出てこないようにしよう」とか「抑えよう」として戦おうとしないことです。
出るものは仕方ありません。むしろ、それはあなたの体があなたに「これ以上は無理しちゃダメだよ」という大切なお知らせでもあるのです。
そのようなときは「あぁ、ちょっと休まないとなぁ~」と自分の気持ちを緩めることです。
もしも、電車内や外で倒れたとしても、必ず助けてくれる人がいるはずです。もともとは頑張り屋さんで真面目な方がこのような症状やプチトラウマを受ける方が多いのです。
普段から頑張っているあなたが道端で倒れたとしても、きっと必ず助けてくれる人が現れます。ここは神仏にお任せの域ではありますが、見えない世界ではそのようなシステムになっています。自分の行いは自分に返ってくるのです。
パワハラをした人は、今度はその報いが自分に跳ね返ってきます。ですから、虐める人のことは取り合わずに、まずは自分を大切にすることをしましょう。
そして、自分をいたわる行動をしてください。
また、プチトラウマを受けたときのことが蘇ってきたら、「それは今起きていることではない」ということを強く意識して、つらい気持ちを距離をとる練習をしましょう。
つらい過去と距離を取ること、また過去の自分は、もう今の自分ではないこと、遠い国の誰かであるくらいの気持ちで、「過去の自分と距離を取る」ということを意識されると良いでしょう。
それを繰り返すことで、プチトラウマと距離を取ることができるようになれば、症状も少しずつ治まっていくはずです。
過去の体験で苦しい思いをされている方は、ぜひこのような方法を試してみることをお勧めします。